残された時空(一)/
信天翁
鳥のように飛翔できるつばさがない
けもののように駆ける脚力はない
魚のように遊泳できる尾びれもない
無為無能の俺はやっといま気がついた
成長ホルモンの枯渇と同時に
あしたに祈り
ひるまに励み
ゆうべに感謝を
忘却していた と
かくして リグレットの鉄格子に
囚われたまま
うなだれるカルマの隻影から
逃げまわっている俺さまさ
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