孤独/葉leaf
 
感情を分け合った

人が組織で働くようになると
あたかも孤独など存在しないかのように人とのやり取りが多くなる
組織の人たちは僕の外側で僕の孤独となりえたのだろうか
組織の人たちは僕の内側できれいに処理されて
ついに僕の外側に独立して孤独となりえなかった
組織に居て孤独を感じないのは
そもそも組織の人が僕の孤独となるだけの迫り方をしてこないから
仮面を外した潤いのあるやり取りで僕の大切な人とならないから
実存を抉り合った人の数だけ孤独の数はあるのだから
組織で働いているとこれまで作り出してきた沢山の孤独が光り始める
文学の深い話でも気楽に話せるS君
哲学をかつて共に学び今でも話がよく合うG君
組織で働く僕の夜に静かに光りはじめるたくさんの孤独たちの息遣いを感じて
僕は組織はついに人間の孤独となりうるのかひそかに考えている

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