風に吹かれて/
藤原絵理子
街の喧騒に負けないように
大きな声で叫びつづけた
まわりが大急ぎで進んで行くから
似合わない早足で歩きつづけた
聞き流してきた やさしいささやき
見過ごしてきた かわいい野の花
少年の日の あなたがくれた
うす桃色の月のかけら
立ち止まって
静かに目を閉じてごらん
忘れかけてる大切な歌が聞こえるでしょ
金色に染まる草原で
自由に夢見た子供たちを もう一度
うねりを描く 風に吹かれるままに
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