フィクション/ユッカ
 
色恋沙汰のたびに「あ、これ少女漫画で読んだやつだ!」って思う。恋愛のくせにそんなこと、気づかせないでほしい。手をつなぎながら言いかけた言葉を問わないままここまで歩いてきてしまったね。さらけだせないなら、もっとうまくかどわかして、忘れさせてほしい。指先がふれあう以上のことに意味があるとは思えないけど。それ以上のことが必要なら手際良くして。かなしい想像をしないうちに。急いでるのいつも。歩きながらね。集中線以外の文章は読み飛ばして、奥付だけで微笑みたい。すべて手の内。絶望も希望も。もろとも承知の上。生きるも死ぬも。

愛してもいないくせに傷ついたりするなよ。不特定多数の人間にもてはやされたくって自分
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