深更/Giton
鉄砲がつめたくなりて‥(賢治)
銃身のつめたさ(注:作者は、銃に触ったことはありません。また、事実は、寝台は各部屋2つ備えられていました。)は 心のほてり
夏至の長い日が暮れると窓から雀が入ってきた
抛物線を描いて、なめらかにアルキメデス螺旋に移行し
‥‥タングステンの下の飛行は数学の天才だ‥‥
白いシーツの上にとまる
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胸毛の男たちには鳥はみなフィンケと呼ばれる
部屋はみなふたりべや ベッドはひとつ
へやのなかでは全裸があたりまえ
この迷い込んだ国のそれが流儀らしかった
‥‥夜の小鳥たちは時間を止める‥‥
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そして街じゅうどこへ行っても「ドルは持っていないか?」と人々がささやく
青少年宿泊施設の受付でもタヴァーリシ女史がささやく
ライダー!と残念そうに告げて階段を上がる
未知の深更 銃身のつめたさは心の躍り
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ほら 天使の羽根が舞っている
とようやく解ける異国のことば
おまえはフィンケだと言っているらしい
‥‥壁の時計がまた動き出す‥‥
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