パンク。/千翔
もう 訳が分からない
出てきた男の人に
いつの間にか
声を掛けていた
「あの、助けてください」
彼に事情を話した
「ジャフの会員ですか?」
「違います」
「じゃぁ、スペアタイヤがあるなら俺が換えますけど?」
あなた神様?天使?
何だっていい
助けてくれるなら
彼はテキパキと作業をする
その間 私はウロウロする
あーかっこいい
何て男らしい
「ありがとうございました」
「いえいえ」
「あのお礼させてください」
「いや、本当に気にしないでください」
彼に半分脅して住所と名前を紙に書かせ
あー明日はおめかしをして
菓子折りと謝礼を持って
彼に会いに行く
そう考えただけで
私の心がパンクする
戻る 編 削 Point(1)