黒い手帳/
塔野夏子
第二十三号の地球が
悲しみの瞳を見せている
太陽の中の蒼だけが
灼けつくように孤塔をふちどる
啓示を失った永遠の
――それは羽搏きか痙攣か
見者たちは黒い手帳に
ひたすらの沈黙を記しつづける
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