ぐしゃぐしゃに食い散らかす ? Meatlocker ?/ホロウ・シカエルボク
甲殻類が内耳を食い破る夜だから
獣のように丸まって時を凌いでいる
リンパ管を持ち上げながら千切ろうとしているのは
錆びた鋏のような赤茶けた概念だ
真夜中の青に染まっていく
真夜中の青に染まっていく
零れ落ちるめくら撃ちの言葉達の渦
うず高く積み上げられて即席の
即席の墓標なのだ
祈りを捧げようとしても神の種類が定まっていない
だから放っておいた、山中の廃れた祠のように
焦れた墓標はそこいらの
雑多な思念を集めて膨れ上がり…
天井の暗がりに張り付いているのは
致命的にパースの狂った人間のような何か
故障のような呼吸音を立てながら
考えている
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