今朝の事です。/ふく
 
部屋の中には、薄暗い静寂と時計の針の歩く音しかありませんでした。
朝から白い人と格闘する気にもなれず、
ぼんやりと人肌ベッドにくるまれていたいのでした。

けれど、ベッドの中で暖かい夢を見ながら過ごすことはできず、
結局は冬の空の下、白い人と格闘しなければならないことを知っていました。

窓の外はうるさいくらいの白い人たちと、白い鳥が、世界を覆うように飛んでいました。
戻る   Point(1)