ぼくの詩はこうして書かれてゆくのだろう/天野茂典
アンデルセンに『即興詩人』という書
があるがいまだぼくは読んでいない
JAZZも津軽三味線もアドリブに
いのちがかかっている
インプロビゼーションだ
ぼくの詩もすべて即興である
下書きはまったくない
かきおわればそのままだ
誤字や文脈 修辞がおかしければ
当然直すが ぼくの詩がもろいのは
その辺にかかっているのかもしれない
もっとじっくり推敲して
詩が熟成するのをまたなければならないのか
いや ぼくの人生そのもがインプロビゼーションなので
ぼくの詩はこうして書かれてゆくのだろう
外では雪がふってきたそうである
きょうは一日中カーテンをあけなかった
こんな日もあるさ
オーネットコールマン
高橋竹山よ
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