石の名前を知らない、/
赤青黄
「石の名前を知らない、」
顔と顔が出会う時、
落ち葉が落ち葉に重なる時、
枝が幹から剥がれるとき、
潮風が頬を撫でる時、
触れる指先から輝きが零れる時、
曇天から大地へ雨が打ち付けられる時、
石は静かに耳を塞いで、人々の往来を見つめていた、
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