あいま/ねなぎ
閑寂の晴れ間に
目を伏せる
足元に落とした
日の光が疎ましい
ふと
思い立った訳でも無く
サンダルで
歩き出した
日曜日の午後は
ごったな匂いが
溢れており
湿った空気に
人の流れを見れば
今日は何かしらが
あったかも知れないと
思ってしまう
寂寞の季節に
泥濘の声がする
目を落とした道に
影が引くのが悩ましい
知らない街角で
ふと息をすれば
自分の来た道を忘れて
これからの先も解らない
目的が溢れれば
過去は薄く消える
誰に問う事も無く
何者かと立ち尽くす
寂寥の念は
共鳴する匂いがする
目線を上げる声に
群青が降り積もる
歩かざる得ないのだが
躊躇われて逡巡している
伝う汗が足元に落ち
影は増々
濃くなるばかり
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