海風/ichirou
海の匂いがする風が
過ぎていく時に
光と
圧と
匂いと
音で
描く
飛ぶ
鳥は
海風に向かい
まるで静止しているように飛ぶ
鳥は
生きるために飛ぶのか
飛ぶために生きるのか
感じる
僕は
海風に向かい
まるでひとりではないかのように感じる
僕は
生きるために感じるのか
感じるために生きるのか
飛ぶことも
感じることも
過ぎてゆく時に
描かれていく
過ぎてゆく時に描かれること
それが
生きているということなのか
もう少し早く
気がつけば
よかった
鳥も
僕も
海風と同じだったことに
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