研修/葉leaf
カードのようにシャッフルされた僕たちは
必然的なものなど何もない真空で
必然的なまなざしのせめぎ合いを生み出そうとしていた
人間という強い酒杯を次々と飲み干しては
したたか酔って二日酔いだけが残された
僕たち濃密な距離で言葉を量販していたけれど
いつか思い出の中の落書きに過ぎなくなってしまう
仕事の話や出身地の話
事務的なうわべの話はどこまでも盛り上がるけれど
日々が深まるにつれて君たちの深まりは僕の深まりと方向をたがえていった
君たちはどこまでも砕けていきたいんだろう
僕はどこまでも凝固していきたい
孤独や成熟や社会についてきっかりと思想を固めていきたい
個
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