可能性の地獄/yamadahifumi
存在として社会を駆け上がる事を要望しているが、しかし、自分とは独自の存在である。二つは矛盾している。そしてこの矛盾はこの人間をどのような場所に導くのだろうか?。
こういう問題はもちろん、何に対しても適用できる。就職する会社に対しても、その会社の待遇ばかりがこうも問題になるのは要するに、最初から「どの会社でも同じ」という先見的観念が僕達にあるからであり、また会社の方でも「どの人材でも同じ」という観念が先にあるからである。どちらも交換可能なものとして存在しているから、表面的な条件面のみが問題になる。あとは些事である。
これまで、可能性の問題、あるいは交換可能、不可能の問題につ
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