スペアー/アンドリュウ
ある そうしろとの研究所の指示だったのだ
どういうのだろう 何となく雰囲気が違うような気がする
皆の視線がなんとなく以前と違うのだ 何というのだろう好意的とでもいうのだろうか
部下も上司も同僚も皆がほほ笑みながら私を見ているのだ
留守中の仕事の推移については詳しい報告が昨夜のうちに伝送されていたから支障はないのだが…
そういう視線にうまく対応する事が出来ずに私の態度はぎこちなくなっていった
休み時間に佐伯が目くばせして私をボイラー室に誘った
「お前スペアーだな…緒方はどこへ旅に出たんだ?」
そういってじっと私の眼を覗き込んだ。
「……。」
その日会社が終わると私は急いで研
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