無題/
ty
テーブルについて
紅茶を飲んでいる
ふとこんなことを想う
夜明け前の岩場を
やみくもに進む亡者
はるかな地平線に
やがて オレンジ色の陽が昇る
亡者はときおり立ち止まり
陽をみつめては 何かを思う
陽は赤くなり 赤黒くなり
そして沈む
その永遠の繰り返しの中
亡者はただ進み続ける
あたたかな湯気が顔に優しくふれる
紅茶の豊かな香りが漂っている
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