ぐるり。/梓ゆい
 
衝突・亀裂・軽蔑

タールのようにうねる過呼吸。

ここから上がるために

日々研磨をする魂。

「それらの行為は、全てを賭けるというよりも

捧げるに近い・・・・。」

空の冷蔵庫

卓上の物が、そのままのリヴィングルーム。

そこは出かけたときのまま

眠りに入り

数回のねじまきでしか動かぬ

一畳間・・・・。

「先が見えるとき、何かが変わる?」

迷走を楽しむ男

澄み切った表情の女

本物とは何か?を探す青少年

現実よりも現状に泣いて

何が怖いのかが

見えなくなった・・・・。

(朝ガ消エル、生活リズム・・・・。)

反対方向の人々が

すれ違いざまに消滅する。

「ただひとつのために、百を捨てたとき・・・・

ひとつ得る物も、あるのだろう・・・・。」

少し乾いた洗濯物

コップ一杯の水

(道に詰まれたごみ袋が今、ようやくひとつなくなった・・・・。)





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