「起因 」 散文詩/アラガイs
 
かも知れない。それは親と子の関係を通りすぎて過去にまで遡る。憎悪は解消されることもなく土の墓標と帰る。因果は悪意の源泉を辿り、取り残されたまま血の塊は眠る。ふりかえる親子のみた幻想は、新たな言葉へと託されることはないのだ。
互いが互いの立場を尊重しあう。
それを胸の奥底で促すことはあっても、眼に映る行為として表現されたことがあるだろうか。
混ざり合おうと血の晶(カタマリ)は永遠をさまよう。
針を刺す手は怯えたまま、互いの胸を探りあう。
絆は何処へ帰着するのか。
…潮溜まりに止まる日付…死んだ月はいつまでも離れない。
生まれたばかりの彗星は銀河の帯を旅する。氷は無知の塊だ。
あなたは何も信じない。
闇は生きている。
しかしその姿を捕らえるのは死にも等しい 。









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