ジョニー=サンダースとミシェル=レベッカ/opus
年が過ぎた
3年の間、彼・彼女の家には
イノシシと狐以外の来訪者は来なかった
ミシェルは気力無く
日向に出て、
狐と戯れるか、
ぼうとしていた
ジョニーは決められた仕事をひたすらこなしていた
ある日、
ミシェルの友達の狐が死んだ
ミシェルは泣き叫んだ
真実に虚偽を混ぜながら、
構うもんかと。
ミシェルは泣き疲れると
ブランケットで頭を覆い
うずくまった
ジョニーはスープを作り、
ミシェルの側においた
ミシェルはそれをはねのけ
ジョニーを睨みつけた
「墓を作ってあげよう。」
二人は並んで静かに黙祷した
遠くから小さな狐が眺めていた
満月が空に浮かんでいた
その夜、ミシェルはジョニーに尋ねた
「どうして私を抱こうとしないの?」
その日を境に
ミシェルはジョニーの畑を手伝い
料理を作るようになった
ジョニーは
本当にこんなところにいていいのか
と尋ねると
ミシェルは
望んでここにいるのよ
そう答えた
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