ある朝/
山部 佳
から川に飛び込むのかもしれない
私は、窓も開けていない車内で
蒸し暑さも忘れて、見入っている
それは、憐れみか…
私の憐れみは、優越感の裏返しなのだ
状況が変われば、不安感に変化する
哀れな優越感 取るに足りない
男は空になった酒の紙パックを
ごみ箱に入れて歩き出す
新しいスニーカーのお蔭で、足取りは軽い
女子高生のミニスカートから伸びる脚が眩しい
私も
缶ビールでも買ってみようか
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