胸の栞/唐草フウ
 
何だか失恋が急に降ったようなある曜日
んん、たしか晴れてたから
顔を出した太陽からは避けられない 一日が稲妻

あれから時間は淡々と
寝息が規則正しいみたく
それを眠れない耳で聞いてる なぐさめの秒針

こんなに思い浮かべたことは
いままでなかった

こんなに耳をふさぐなんてことも
いままでなかった

雷はいつかどこかへ行くけど
胸に吸い込んだ砂のガサガサ
まだ
吐き出せそうにもなく


どこかで栞をちゃんとおいて
そこからはもう自由に
好きな方向へ走り出せるかな
でもたぶん思ってるね
思ってるね







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