過去/
はるな
なにひとつ
ただしくはなかった
空白をうめるようにする
女のからだでは
ただしくはなかったかもしれない
すがるように言葉を編むこと
空を濁らせる 嘘を吐くこと
つめたい気持ちに線をひくこと
わからないふりをして
わからなくなって
いちいちあたらしく傷ついては
何度も訪れる 朝というものに
あきらめと安心をみながら空白を横たえた
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