「君」を捨てたまえ/yamadahifumi
どこか別の惑星を流れる誰か別の人の感情のように
感じられているかもしれない
だが、君はどうだ
君は自分を捨て去る決心もつかず
世界に見捨てられても自分にしがみつく、というその決心もついてはいない
君は中途半端だね
僕はそう思うよ
ところで、君の小指についた君のピンクのマニキュア
僕はとても素敵だと思うね
君自身よりもずっとはるかに
それは素敵だと思うね
僕はそう思うよ
「君」なんてくだらないから
明日の燃えるゴミの日にでも
さっさと捨ててきてしまえ
君が昨日食べ残した
バターロールの残骸と一緒に
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