グレーの黙示 五/
信天翁
その使命は知らないだろう
風と光に甘えながら柿の小枝で
休みなく首を傾げ続けている子雀たち
ニンゲンを脅すように無闇とわめく
グロテスクなハシブトガラス
ときには思ひついたように唸りだす
町はずれは竹藪のキジバト
けれど きっと押し流されてゆくんだ
DNAに いぃや 宇宙の歴史に
そして何よりも ウラノスのみもとに
いのちを垂れながしながら
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