愛を乞うひと/涙(ルイ)
 
首から提げて小学生たちが叫んでいる
世界の子供を救うのもいいけど まずはわたしから救ってはくれまいか
なんてことを考えながら 俯き加減で足早にその場を去ってゆくわたしです


世の中にはそれこそ ひと山いくらで売られてるほど
こんなにも愛であふれているというのに
どうしてわたしの分の愛はいつもいつまでもからっぽなのでしょう



     いくつもの地雷が わたしのそばで眠っていました
     それを踏まないように歩くのは至難の業でした
     いつ何時なにがきっかけで爆発するかもわからないのですから
     ひと時も気を抜くわけにはいきません
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