地平線/青色銀河団
つめたいあおぞらの岸堤では、
薄色の私に関する波紋が水面で揺れていましたが、
十四歳の虚無にとって、ひややかな書籍など、
朝と草と自転車とほたるにすぎませんでした。
森をあまく満たすぶどうは音楽のように、
悲しいほのおとなって燃えています。
死骸へと惹かれる地面を強く叩けば、
路上には砂漠のガラスがつくりだされます。
鳳仙花の霜としてのイマージュです。
憎悪によって生みだされた誰かの夢に他なりません。
水脈ひく路地は
よるべなき秋の見えざる手。
墜ちゆくキーボードで走りすぎる漢字をとらえます。
子供は運河を魂で発音し、
透明さに関する研究は、
地上の静けさだけをあ
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