外科医より君へ/yamadahifumi
に過ぎない。今の境遇を救う何か、救世主的な、突発的な事態として。君は、たった五日間で書き上げた原稿用紙五十枚強の小説を新人賞に送った事があったね。あれは壊滅的にひどい出来だった。出した後に、君はひどく後悔したほどだ。でも、その事を君はあっさりと忘れてしまった。
君の三十年近くの人生というのは確かこういうものだったね。僕が君の代わりにざっと振り返ってみたよ。ハハハ、どうだい。君は自分で自分を振り返ってどう思うんだい?。惨めだと思うかい?。いや、そうは思わないかな。君はどうやら、最近怒りっぽくなったようだね。昔、君は軽蔑してたものだよ。自分のツイッターにグチグチと、まるで自分自身の人生とは関係のな
[次のページ]
戻る 編 削 Point(3)