雪に埋れた古木のように/beebee
の緑が拡がって
白い花が帽子を上げた
見上げるとsoraが青くて
広くて
太陽をかすめる鳥がいた
じっと見ていると
水に滲んで
虹色のsoraが拡がった
想いは尽くしたのか
緑が両手を挙げた
周りじゅうが太陽に身を焼かれ
捻じれ擦り切れ
熱気に息を継いだ
体を震わせて
身に付いた埃を払うが
それはどんどん降り積って来て
口を塞ぐのだった
苦しい
苦しい想いが在って
熱気の内に面を伏せた
想いは尽くしたのか
根が拡がっていった
葉脈のようにそれは広がって
根毛は地の底の奥の奥の
暗い闇の中へ伸びていった
いつしかそれは
硬い岩盤の中の水脈に届き
新鮮な水に浸るのだった
季節は巡り時は流れ
根は長く太く伸びて
枝を分かち拡がって
混沌は輪廻するのだった
想いは尽くしたのか
擦り切れた古木のように
私は立ち尽くしている
風は問いかける
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