白い手の感触 / 憧れ/beebee

その人の手は
ほっそりとして
冷たい手だった
いや冷やかな手だった
上手く想いが伝わらないが
こちらの熱を冷ましてくれる手だった
きっとぼくの手は熱かっただろう
汗もかいていたと思う
ぼくがつないだ手は
華奢でほっそりとして
握った感触が
淡雪のようだった
でも重さはしっかり感じて
存在を感じさせた
人格を感じさせた
自分が好きな人の手はこんな手なんだ
滑稽な自分だった
自分は幸せだったのか
不安だったのか
今考えても分からない
白い手の思い出
じっと握りしめて見る
想い
分からないや
自分の想い
君への想い
何回も繰り返し思い出す
反芻する情景
イメージ
白い手の感触
憧れ
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