錆ついた風見鶏 四/信天翁
 
      おれのねこぜに住みついたもの
    それは無能のうろこと無力のかけら
                 そして
     おれの筋(すじ)に貼りついたもの
       それが悔恨の垢と宿業の足跡
     いまになってみると戦争も競争も
       余りにもむなしすぎてたのか
      それらが陽炎か蜃気楼となって
    おひとりさまを追いかけてくるのだ
薔薇の小枝がひとたば投げられるかのように
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