欲しいんぽ/花形新次
誇大妄想狂が
そこここに跋扈する
非常に気味の悪い世の中
自分の出来の悪さなんて
昨日家族や上司に言われた小言で容易に思い出せるはずなのに
単純かつ複雑な脳内回路を通じて
何故か肯定的な考えに変換され
依然として才能溢れるボクのまま
もっと前衛的かつ急進的ででもあれば即入院という手もあるが
何とかと何とかは紙一重
表裏一体と考えると
残念ながら何とかからはもっとも遠い存在で
家族も上司も処置に困る
結果、自滅するのを遠巻きに今か今かと期待されるだけ
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