14 の ソネット♪/ハァモニィベル
泣きながら 本能のナイフで
妖しく林檎を剥いたきみ
白い林檎の肌に口唇を這わせれば
苦悶の果汁が溢れて滲む 後ろから優しく
灼熱したぼくのすべてを君だけに捧げる
突き上げ滾りたつマグマに愛は溶解し、
仰向けに倒れた君を、狂喜した羽撃きが襲って
遥かな世界へと連れ去ってゆく
7
韻で踏みつけるソネット
さっき買った魚が、
さっき半額になったことに、
殺気立って憤る奥さんは、
さっき買ってきた物たちが、
さっきからどうにも入らない、
殺菌せよと神が言う、
冷蔵庫の奥がミステリー。
冷静に、冷静に、
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