我牌はロンである 三篇のオムニバス/るるりら
て 奥で仲睦まじくしておった
譜代の者も 体を休めておったのに 我が世の春の儚きこと
伽藍の名は、人間たちによるとエコ給湯器と呼ばれている物だとは
こうして 死して全知の知恵を得るまでは知らなんだ
まさか われらは 人間たちの指先ひとつの命であったとは
われらの国とは 違う論理で生きている人間よ
おまえたちのスイッチ一つでショートし、われらは燃え尽きた
たった 二日ほど風呂に入れなかったぐらいのことで
ぶつぶつ 文句を云うでない 人間よ
もともと臭い奴らに
臭い目にあっただと
うぬらのような者どもに 言われとうないわ
あの素晴らしく平べったい われらの身体をかえせ。 人間よ
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