スコールの、始まりのよに/ホロウ・シカエルボク
たんだ、二十歳くらいの男だった、ぎょろりと目が動いてーぼくを見てこう言った、「中学生?」って…ぼくは驚き過ぎて逆にまともだった、「うん」って返事したんだ、そしたら、「そうかぁ」って彼はにっこり笑って、それきりなんにも言わなかった、そのあとのことはよく覚えていない、それからどうしたのか、数日くらいの記憶がないんだ…
だけど最近、彼の笑顔をなんだかよく思い出すんだ、なんであんなににっこり笑えたんだろうって…
跳ねた
跳ねた
何度も跳ねて
跳ねて
それから…
ねえ
どこ行った?
どこ行くの……?
戻る 編 削 Point(0)