スコールの、始まりのよに/ホロウ・シカエルボク
跳ねた
跳ねた
異形の粒が
跳ねた
跳ねた
ご機嫌そうに
肩車して
昨日の死体
明日の腐乱を
拝ませてやれ
ハイヨー
深夜、数十年前に、廃業したまま放ったらかしの、パチンコ屋の廃墟に忍び込んでフィーバーかかってる振りをしてた野町くんは鉄道に飛び込んであれこれ足りない死体になった、とうとう、きっといつかそうなるんじゃないかと思っていた、だってもう彼は首が回らなくなっていたもの、最近はいつ会っても目が血走っていて見開かれていて、言動もなんだかちょっと歪な感じになっていた、文章としてはまともだったけれど使うところがま
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