地球の先でノックダウン / ぼくは想像する太いモヤシだ/beebee
 
もなく急降下する視界。
赤道を跨いでアフリカに頭が落ちて行く。
飛んでいるコンドルを左目に流しながら
アフリカの大草原に墜落する。

(コンドルはアフリカの大地を飛んでいるのか)

ズッポ、頭が突き刺さって
日本の千葉から遠くアフリカに橋が架かった。

果たして、ぼくの首筋について宇宙を飛んだやぶ蚊は
アフリカの野生に同化出来るのだろうか、なんて
どうでもいい話が頭の中をぐるぐるまわって
サバンナの下から眩しいアフリカの太陽を見上げていた。

眼が覚めるとぼくは縁側に頭を出して眠っていた。
今年の五月の連休最後の日はとてもよいお天気で
よくこんな明るいところで眠れるもんだと思う。

だから、やっぱり、ぼくは
幸せな頭でっかちなモヤシなんだ。
ちょっと太いモヤシだな。
いや、ずいぶん太いモヤシだ。


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