真昼の夢に/
あまね
痛みのない世界の
封を切れば風は青白くふいて
ビルの合間を見つけては
切先をくねらせる
光がこぼれるまで
誰も空を見つめないから
ちいさな浄罪として
足元に種をまいても
温度はなく
ひびわれた夢の中と同じに
風は青白く澄んでいる
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