くらやみ/
はるな
一滴のくらやみが 明るみに落ちたとき
わたしは黙っていてもわたしでした
愛などのことばも必要なしに
光を一粒あなたがとってみせたとき
はずかしく右往左往にばらけるわたしを
つぎはぎのように綴じていたのも
やっぱりくらやみでした
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