うるわしの赤を求めて オムニバス/るるりら
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という名のピンクを探している
孵化したばかりの蝶でさえ
花の色や香を 損なわないで、しずかに蜜を花から受け取るよ
ふわりと また始めよう ドレミからはじめた子供のように
それぞれの花の香りが 露を受けている
すずらんのすがしい香りは 足元に
素足の心で 胸いっぱいに 吸い込めば
わたしは今、野生の鹿と同じ いたずらな瞳
すべてのものたちに
もたらされている朝露が
自分のしたことにも しなかったことにさえ 虹をくれている
顔をあげれば 朝焼け
私は今、糸杉からたれさがっている野生化した ジャスミン
エッジを効かせて より明るいオペ
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