ねごと/カンノユウヤ
ては
(ぼくを押し流して消えていった
近所のどぶ川に流れ着いたぼくは
誰かに拾われるのだろうか
それともよどんだ泥のベッドで
やすらかな不眠症に悩むのだろうか
(ねごとは寝て言えと
(どやされた日はいつも
(近所のどぶ川でカワニナを拾った
(奴らがあまりにいとおしすぎて
(今では全て忘れたふりしてる……
枯れ葉がいく度も流れて消えて
カンキョウホゼンがどぶをさらえば
眠気を飲み込む子どもの姿が
よどんだ目にも映りこんできます
「あと少し」と書いた便箋に
すてきな貝殻の切手を貼って
(ねごとを言いに
(こっちにおいでよ
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