今日歌舞伎町で/
番田
女たちがまた
向かっていく 風俗街 そして
何も言わずに入っていく ピンク色の壁の中
薄暗い店の中は いつも 寂しい
そんな風にして 出かけていった
寂しい男も夜になると集まってくるのはなぜだろう
不思議なもので 自然と
物言わぬ商売がそこにある
そんなことを 女たちを見ながら
僕の消えていく考えのよりどころとして漂う午後
街のどこかに 紛れていく ひとり
愛情のようなものを確かに無くして
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