僕は君と、めがねの置き方を知らない/赤青黄
、僕は朝目を覚ます度に身体を洗った。いつの間にか僕のめがねは市役所からなくなっていて、それでもめがねは壊れていった。
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僕がゴミ箱を出そうとする時に、猫が僕のところに一つのめがねを持ってきたのだ。そのめがねはあの病院のように古ぼけた自動ドアのように開く度に硬い音を出していた。レンズは酷く曇っていた。
僕はめがねを抱きしめて、めがねの落とされて出来た沢山の傷を一つ一つなぞった。歪んだフレームを指でなぞり終えた後、彼女は大事にされていなかったことを知った。皆使うように使って、全て投げていったのだ。僕がめがねにしたことを決して終わらない日々の中、毎日のように繰り返されて、彼女は猫に拾
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