僕は君と、めがねの置き方を知らない/赤青黄
んなことしてる間に信号は変わるし、時刻表は電車を止めてくれなしいし、値札をみる顔がみるみるこわくなってきてさ、ずっと僕はめがねめがねしていた。
どうやらめがねを落としたらしい。あれを外したあの店のウィンドーの前で必死にはいつくばっていくら探してたら、コンタクト探してる人と間違えられて、無性に恥ずかしくなってきて、交番に行ってみようとして、手続きがやたらめんどくさそうだったので、前まで来たのに引き返してしまった。新しく買い直すのは癪だし、でもスペアのめがねは度のきついピンクのフレームをだから町歩けねぇし、だから僕は探すしかなかった。でもめがねはどこにもなくて、気がついたら夜になってた。ついに映
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