箱庭にて 序章 (未完成)/黒ヱ
 
もう一度銀の板の前に立とうと思った。(少年の中では、ある一種の出会いとまで昇華しており、会いに行く心持ちだった)
少年は木立に手をかけ、ゆっくりとそちらの方を覗こうとした。この瞬間少年の中は、天の中心で燃えるものを飲み込んだかの様に熱を生み出していた。それと同時に、初めて舐める鉄の端の様な味を口で感じ、また何故今までここに到らなかったかと新たな思考が駆け巡った。
 そして、見た。眼が合ったかのような気がした。
瞬間、少年は身を翻し木立に隠れた。根元に頭だけを隠し、少年は今起こった事象を熱を増しながら思い返した。
以前とはやや形が違う気がしていた。(だが違うものがあったとは思わなかったようで
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