【HHM2参加作品】舌平目のムルソー(suigyo)を散瞳する/澤あづさ
 
の瞳が転がっている】

 此岸のだれにも他我は読めない。
 此岸のだれにも自我を書けないからだ。



◆4章【●yagate「鰓弓の射るかつての矢が手「なぜ涅槃寂静として

 吐血で書かれたこの歌について、もはや特筆することはない。

 それでもその詩は書かれた。それでもこの読解は長々と書かれた。
 それでもこの読解は、この読者の生きる限り終わらない。

 なぜならこの読解がすでに紛れもなく外人だから。





◆合評【たまげるってのは、魂削るって書くんだよ(あのタピオカより。

 傍らの友人:……で、わたしが考えた「鳥目のしたで跳ねている魚つまり舌
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