【HHM2参加作品】舌平目のムルソー(suigyo)を散瞳する/澤あづさ
す、赤い言葉が溢れますか、そしてそれをあなたは解読できますか、と、教授は私に問う、
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【教授】は「享受」の換言だ。後述の「私が殺したもはや外人ではない人々」のひとりだ。
これは1章【影たち】の言葉と同じく、語り手の言葉の木魂に過ぎない。ただの自問でしかない。
問いについては当然「解読できない」。
【外人】(他者)の眼中について、自問することはできないからだ。
だから語り手も、【教授】に木魂を、すでに出ている自答を返すことしかできない、
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外人のことなんて何も
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