【HHM2参加作品】「沈黙」を聞き、「いま」を読む ? 縞田みやぎさんの「春に寄せて」/N.K.
げ、
追憶と欲望をかき混ぜ、春の雨で
生気の無い根を奮い立たせる。
(福田陸太郎 森山泰夫注解 T.S.エリオット「荒地」?. 死者の埋葬より)
「春に寄せて」は呼びかけている。自分は応えたいと思った。実際、一編の「詩」で応えたように思う。応えきれたとは思ってはいない。他方で、エリオットの詩行には、警告を受けたように感じた。「追憶と欲望をかき混ぜ」られて、語りえぬものを語りえるものへと引きずりおろしてしまうのではないか、そんな考えに囚われた。石原吉郎は「沈黙するために書く」と言ったが、その文脈で良く理解できるように思えた。
自分が言いたいことは、「春に寄せて」が指し示すのは
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