大人達はいっていた/最都 優
備した僕は
これをどう使うのかも自由で
使い方だけ間違えなければ
爆発をしない事だけ知っている
ただ、
前にいて
もう戦いから降りようとしている
大人達がいる
最後の最後まで旗をふっていた
大人達だ
僕はどの旗を目指せばいいか解らない
ただ、
僕の旗を見て
ついてくる若い子供達がいる
何かをするたびに危なげに
よろよろしている
少年をみる
それを支える自分
支えかたも
力を入れ違うと
怪我になってしまう
そんな小さな小さな発見が
何故かこそばゆく感じる自分がいる
昭和の最後に生を受けた僕らは
三つの歳を跨いでい
[次のページ]
戻る 編 削 Point(4)