大人達はいっていた/最都 優
 
備した僕は
これをどう使うのかも自由で
使い方だけ間違えなければ
爆発をしない事だけ知っている

ただ、
前にいて
もう戦いから降りようとしている
大人達がいる
最後の最後まで旗をふっていた
大人達だ

僕はどの旗を目指せばいいか解らない

ただ、
僕の旗を見て
ついてくる若い子供達がいる


何かをするたびに危なげに
よろよろしている
少年をみる

それを支える自分
支えかたも
力を入れ違うと
怪我になってしまう


そんな小さな小さな発見が
何故かこそばゆく感じる自分がいる


昭和の最後に生を受けた僕らは
三つの歳を跨いでい
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