小詩集【あおい瞳】/千波 一也
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一 あの丘で
あの丘で
春風をむかえよう
あの丘で
花のかざりに
微笑んでいよう
あの丘で
小鳥の歌に
つらなっていよう
あの丘で
涙のわけを
待つことにしよう
二 子犬のように
愛してほしい一心で
じぶんでもどうしようもなく
柔らかいのです
柔らかいのに
直線なんです
無邪気に
傷をこさえては
言葉のあやも知らず
抱かれていたいのです
例えるならば
子犬のように
三 飴玉
いつでも
つや
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